男子テニスで、世界1位のノバク・ジョコビッチ(28=セルビア)が初戦の2回戦で敗れる波乱があった。マスターズ・モンテカルロ大会が13日、モナコ・モンテカルロで行われ、連覇を狙ったジョコビッチは同55位のベセリー(チェコ)に4-6、6-2、4-6で敗退した。世界ランク50位以下の選手に敗れたのは、10年の英クイーンズ大会3回戦で74位のマリス(ベルギー)に敗れて以来6年ぶり。初戦敗退はディミトロフ(ブルガリア)に敗れた13年のマドリードオープン以来3年ぶりとなった。

 今季28勝1敗だったジョコビッチが、相手より3本多い34本の凡ミスを連発して沈んだ。2月のドバイ選手権準々決勝で、目の病気で途中棄権したのが今季唯一の敗戦だった。最後まで戦っての敗戦は今季初だ。「今年、まだ2日しか休みがない。休養を取る時期が来た。誰も無敵ではない」。1月の全豪で6度目の優勝を果たし、3月の北米のマスターズ2大会も制した今季4勝の絶対王者も、疲労には勝てなかった。

 今大会は5月の全仏を頂点とするクレー(赤土)コート・シーズンの事実上の開幕戦。全仏で生涯4大大会全制覇に挑むジョコビッチが、思いがけない落とし穴にはまった。