フィギュアスケート近畿選手権第3日が9日、大阪・高石市の府立臨海スポーツセンターで行われ、ジュニア女子の紀平梨花(14=関大KFSC)がフリーで130・74点を記録し、合計195・18点でショートプログラム(SP)3位からの逆転優勝を果たした。国際スケート連盟(ISU)非公認大会ながら、2週前にスロベニアで決めたトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を自身初めて国内で成功。この日は回避した3回転トーループとの連続技にも手応えをつかんだ。

 ピタリと音楽が止まった瞬間、紀平は両拳に喜びを込めた。「一瞬で振り返って、良かったなと」。最初のジャンプで3回転半を決め「その瞬間だけ『やった~』と思いました」。無我夢中で滑りきった。

 7つのジャンプを全て決めるノーミスの演技。ISU非公認大会ながらフリーの130・74点は、本田真凜が優勝した昨季の世界ジュニア選手権でマークした126・87点を約4点上回る。もちろん自己新記録だ。

 午前練習ではジャンプが不調で、ISU公認大会で成功者のいない3回転半と3回転トーループの連続ジャンプは回避。「毎回(練習で)トーループをつけて、それが普通になればできる」。次戦の西日本選手権(28~30日、京都)での大技へ自信はまた深まった。