スピードスケートの今季国内開幕戦となる全日本距離別選手権(長野)に向けた記者会見が20日、長野・エムウエーブで行われた。

 男子の短距離エース、加藤条治は監督との“二刀流”で挑む。会見前の公式練習では入念にアップを行った後、氷上で約1時間、感触を確かめた。

 昨季1月に膝を痛めその後のレースを欠場。今春もリハビリからスタートして、練習再開は9月に入ってから。万全の状態とは言えないが、気持ちは強い。「突貫工事で体を作り上げた。不安はあるが、今シーズンは(来年2月の)冬季アジア大会(札幌)でしっかり金メダルを取りたい。W杯では昨季は乗れなかった表彰台にたくさん乗って(18年平昌)五輪に向かいたい」。

 監督業に関しては「他の選手を結果で引っ張るのが僕の仕事。監督をやることはそういう強い思いを持てるのが強み」と気持ちを高めた。

 女子のエース小平奈緒(相沢病院)は、今オフはオランダ留学をせず、2季ぶりに国内で調整した。「今年は体作りとしてはいい練習ができた。今大会は自己ベスト更新に照準を定めたい」と気合を入れた。

 また、10年バンクーバー五輪男子500メートル銀メダルの長島圭一郎(リカバリー)が、2季ぶりに現役に復帰する。「たくさんの人に支えられた。一生懸命滑る姿を見せたい」と意気込んだ。

 同大会はW杯前半戦の代表選考を兼ねて行われる。