早ければ4月中にも賭博行為による無期限試合出場停止処分が解除される見通しとなったバドミントン男子シングルスの桃田賢斗(22=NTT東日本)が5日、茨城県石岡市で行われたNTT東日本主催のバドミントン教室に参加した。

 積極的に声を出し、約60人の地元の中高生に熱血指導。処分前よりやや引き締まった体型で、得意のヘアピンや鋭いスマッシュなど華麗なプレーを披露した。全国各地で開催しているこのイベントは昨年10月から数えて今季8度目で、桃田はすべてに参加している。この日は「子どもたちの元気な笑顔に触れあえたことを大変うれしく思います。引き続き、地域貢献活動に積極的に取り組んでいきたいと思っています」とコメントした。

 男子シングルス元世界ランク2位の桃田は、昨年4月に違法カジノ店での賭博行為が発覚。メダル候補だったリオデジャネイロ五輪には出場できなかった。1カ月の謹慎を経て、昨年5月からは社業とバドミントン練習にひたむきに取り組んできた。4日の日本協会の理事会で、早ければ4月中にも処分解除される見通しとなったが、この日は、まだ処分中の身であることを鑑み、その件に関する回答は避けた。

 取材に応じたNTT東日本男子バドミントン部の須賀隆弘監督(46)は「今まで通り、信頼回復に努めていくだけ」と話し、処分解除後の桃田の実戦復帰予定も「協会の決定を受けてから、しっかり考えたい」とした。