国際オリンピック委員会(IOC)は13日にベルリン理事会を開き、2016年夏季五輪で新たに採用する2競技を選考する。評価の高いゴルフとラグビー(7人制)や復帰を目指す野球とソフトボールのほか、空手とスカッシュ、ローラースポーツ(ローラースケート)を加えた7競技から絞り込み、10月のIOC総会(コペンハーゲン)の承認で正式決定する。

 各競技が五輪に適した競技方式や実施形態に知恵を絞った。ラグビーは「展開が速く、大型選手でなくても戦える7人制は、伝統の15人制より国際性と普遍性がある」というキャンペーンが実り、高い商業性が魅力のゴルフ以上に評価する関係者がいる。

 野球はドーピング問題の解消と米大リーグのトップ選手の参加が確約されず、復帰は厳しい状況だ。女子のみで実施されていたソフトボールに同情的な見方もあるが、除外を決めた4年前のIOC総会決定を尊重すべきだという意見は根強い。

 4年前に採用には至らなかったものの、最終選考に残った空手とスカッシュを推す声もある。

 理事会は12年ロンドン五輪の実施種目も検討する。26競技のうちただ1つ男子のみだったボクシングの女子種目導入が有望視されている。(共同)