広島市の秋葉忠利市長が、長崎市と2020年夏季五輪の共同開催を目指して近く設立する招致検討委員会に、福岡市と北九州市の参加を求める方針を示したことについて、福岡市の吉田宏市長は22日、報道陣に「ほかの都市が一緒に推進することになれば、非核という理念が薄れる」として参加に慎重な姿勢を示した。

 吉田市長は「検討委がどんな性格のものか聞いていない」として参加、不参加の態度は保留した上で「広島と長崎が両輪でやっているところに、福岡市が同じ立場で加わることはない。アドバイザーという立場であれば(16年夏季五輪の)招致活動の経験を生かし、いくらでもかかわれる」と話した。

 吉田市長は14日、大分県日田市であった九州市長会の会場で田上富久長崎市長から協力要請を受け、前向きな姿勢を示していた。