7月27日に開幕するロンドン五輪まであと半年となった27日、映画「スラムドッグ$ミリオネア」などの監督で知られ、開会式の芸術監督を務めるダニー・ボイル氏が記者会見し、シェークスピアの戯曲「テンペスト」からイメージを得たショーのテーマを「“驚きの島々”と名付けた」と明らかにした。

 開会式は五輪スタジアムに設置した巨大な鐘の音とともに始まり、人間性を表現するような演出を意識したという。過去の五輪との比較では、ボイル氏は「北京五輪は非常に壮大で息をのむ式だった。むしろ(2000年の)シドニー五輪からヒントを得た」と説明した。

 クライマックスとなる聖火台への点火について、ボイル氏とともに演出を務める映画監督のスティーブン・ダルドリー氏は「何度も練習しているが内容は言えない」と語った。

 また、大会組織委員会のセバスチャン・コー会長は2月から「ゲームズメーカー」と呼ばれる約7万人のボランティアの教育を開始し、3月からは五輪公園外の仮設施設の建設に着手するなど今後の作業を説明。ジェレミー・ハント五輪担当相は政府の課題として警備と交通、大会後に五輪の遺産を引き継ぐことを挙げた。