防衛省による「五輪内定自衛官に対する激励・見送り」が17日、東京・市ケ谷の防衛省で行われた。防衛大臣の「見送り」は通常PKO派遣などで行われるもので、五輪では初。今大会の自衛隊所属選手はレスリング、ボクシングなどメダル有望競技を中心に12人と88年ソウル大会(13人)以来の2ケタで、期待の大きさが異例の見送りにつながった。田中直紀防衛大臣(71)は「我々に感動と勇気を与えてほしい」と激励し、選手たちの乗ったバスを玄関で見送った。

 同大臣は出席した選手全員に声をかけて激励。競泳男子200メートル個人メドレーの高桑健(27)は「(出身の)静岡のことなど聞かれました」。2等陸尉で出席10選手中最上位のため号令をかける大役を任されたレスリング男子フリー55キロ級の湯元進一(27)は「大臣に、見たことがあると言われました。双子の兄(健一=北京五輪銅メダル)と間違えられましたね」と苦笑いしていた。