<バレーボール:女子ワールドGP小牧大会>◇初日◇12日◇愛知・小牧市スポーツ公園総合体育館◇観衆5100人

 主将が再び輝きを取り戻した。日本は荒木絵里香(27=東レ)が、攻守で大活躍。けがに悩まされた昨年は出場機会が減り「もう1度必要とされる選手になりたい」と巻き返しを誓っていた27歳のセンターが躍動し、日本で最多の18点を奪った。

 最大の武器であるブロックで、高さで上回るセルビアの強打を何度も止めた。苦手だった速攻のスピードも、ワンランクアップ。真鍋監督就任後に覚えた、無回転で変化の大きいジャンプフローターサーブもさえた。

 理論派の同監督との信頼関係は厚い。「指示が具体的だし、明確。毎日毎日、具体的な課題や目標を設定してくれるから頑張れる。普段の取り組みや生活とか、いろいろなことを含めて見てくれている」と言う。指揮官とともにコミュニケーションを多くした「風通しのいいチームづくり」を進める。

 ロンドン五輪予選を兼ねるワールドカップ(W杯)を11月に控える。昨年の世界選手権で32年ぶりのメダルを獲得し「ここからトップチームの仲間入りができるかどうかが大事になる」と話していた。たくましさを増したチームの中心に、頼れるキャプテンがいる。