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19歳新星内村トップ通過/体操

最後の鉄棒の演技終了後、ガッツポーズを見せる内村航平
最後の鉄棒の演技終了後、ガッツポーズを見せる内村航平

<体操:北京五輪代表2次選考会>◇最終日◇13日◇東京・代々木第1体育館◇個人総合2回目

 体操ニッポンに19歳の新星が登場した。学生王者の内村航平(日体大)がトップ通過を果たした。初日の首位を守り182・500点をマーク。第一人者の冨田洋之(27)らアテネ五輪の金メダリストたちを抑え、96年アトランタ五輪の塚原直也(30)以来12年ぶりの10代五輪代表へ前進した。男子の上位18人と女子の同24人が最終選考会のNHK杯(5月5、6日、岡山・桃太郎アリーナ)へ進出。今大会の得点の半分を持ち点として、男女6人の代表を決定する。

 両足を踏ん張って最終種目鉄棒の着地を決めると、内村は右拳を3度、天に突き上げた。「信じられない」。冨田を0・500点差抑えてトップ通過。あどけなさが残る19歳の顔いっぱいに笑みが広がった。

 持ち前の「美しさ」が大舞台で輝いた。この日は6種目中あん馬を除く5種目で、演技の出来を示すB得点(10点満点)で9点台を獲得。日体大監督の具志堅幸司強化本部長(51)も「日本本来の美しい体操を継承している。パワーがつけば世界のトップ選手になれる」と期待する。

 体操へのいちずな情熱が、美しさの秘密だ。3歳から長崎・諫早市の実家で両親が営む小さな体操クラブで体操を始めた。「体操以外まるでやる気がなかった。体育の成績はいつも(5段階評価で)3だった」。15歳で両親の反対を押し切って単身上京したのも、施設の整った東京の朝日生命クラブで練習するため。昨年は大学1年で全日本学生選手権個人総合優勝の快挙を果たした。

 上京した直後の04年8月、アテネ五輪の日本の団体金メダルをテレビで見た。最終種目鉄棒で冨田が着地を決めた瞬間、全身に鳥肌が立ったという。「あの時は『レベルが違いすぎる』と思った」。あれから4年足らず。あこがれの存在に並ぶどころか、追い抜こうとする立場になった。「今は、あの舞台に立ちたいと思う」。96年アトランタの塚原以来12年ぶりの10代五輪代表へ、体操ニッポン待望の新星は瞳を輝かせた。【太田尚樹】

 [2008年4月14日9時13分 紙面から]


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