<ビーチバレー:JBVグランドスラムふくい杯>◇2日目◇14日◇福井・美浜町水晶浜

 ビーチバレー界のアイドル浅尾美和(22=エスワン)がベスト4に進出した。西堀健実(27)とのペアで1回戦、準々決勝ともに2-0で快勝した。5日に妹美紀さん(享年17)を亡くして沈んだ気持ちを高めるため、スパイクの際に「うっ」のかけ声を連発。来季はペア変更案も浮上しているが、まずは7月のジャパンレディース(全日本女子選手権)以来2個目の国内タイトルを目指す。

 浅尾のうなり声が若狭湾にこだました。「うっ!」。スパイクを打つたび、気合とともに腹から絞り出す。愛らしいルックスに反した野太い声で相手を圧倒。強肩を生かした強打が次々とビーチに突き刺さり、2試合とも2-0の圧勝でベスト4入りを決めた。

 「どんどん声を出そう」。5日に妹美紀さんを亡くしたばかりでベストにほど遠い心身を気合でカバーするため、西堀や渡辺コーチと相談して決めた作戦だった。浅尾は「声を出した方がいい意味で力が抜ける。(相手に)強打と思わせていろんなショットもできる」と効果を説明した。

 妹のためにも4年後のためにも、何としても勝ちたい。今季は今大会も含めて残り3戦の予定。来季はペアを変更するプランも浮上しており、関係者は「本人の意向が一番だけど、世界と戦うためにはできれば(身長の)大きい人と組むのもいい」と話した。すでにロンドン五輪出場への強化計画が練られ始めている。

 まずは北京五輪に出場した佐伯、楠原組と対戦する15日の準決勝が試金石だ。「試合に出ると決めたからには、目指すところは優勝。妹も守ってくれると思う」。決意と気合を胸に、再出発を飾る栄冠を狙う。【太田尚樹】