<全日本バレーボール選手権:東レ3-0パナソニック>◇23日◇男女決勝◇川崎市・とどろきアリーナ
東レが宿敵パナソニックを下し、2年ぶり4度目の優勝を飾った。3-0のストレート勝ちも、2セットがジュースに突入する大接戦。メンバー17人中16人が20代の若手中心のチームが、主将の篠田歩(29)を中心にまとまり、勢いをつけて勝利をたぐり寄せた。04-05年には斉藤信治、笠原紀久、小林敦ら「31歳トリオ」で初Vを飾ったが、若手中心の「ヤング東レ」が、来年再開するリーグ戦に弾みをつけた。
平均身長約189センチの大男らが、コート中央で重なり合った。角田のスパイクが相手ブロックに当たり、コートの外に落ちた瞬間、東レの2年ぶり4度目の優勝が決まった。矢島久徳監督(41)の「結果はストレート勝ちだが、内容はどっちが勝ってもおかしくなかった」という言葉どおり、3セットすべて2点差の大接戦。さらに、昨季リーグ戦決勝で敗れた因縁の相手だけに、喜びもひとしおだった。
20代の選手がそろい、ベテラン不在のチームが、主将の篠田を中心に今大会でまとまった。ターニングポイントは宿敵とのリーグでのホーム戦(11月29日)だった。試合は1-3で敗れたが、試合中ブロックされた富松が相手に向かって思いっきりほえた。その行為にイエローカードを受けたが「戦う姿勢を忘れていた。今までがおとなしすぎた」(篠田)と、今大会では必要以上に声を出し、味方を盛り上げ、相手を威嚇。勢いをつけて勝ち抜いた。
不況、不景気の影響で、暗い話が絶えないこのご時世。大会直前には同監督が「優勝して自分たちで明るくしよう。見ている人が面白いと思えるような試合をしよう」と呼びかけた。選手らも、バレーボールを続けられる喜びをかみしめながら戦い、見事優勝した。
表彰式の後、選手らが胴上げしようとすると、指揮官はあえて拒んだ。「今日の優勝をおごりにせず、肥やしにしたい」と同監督。現在リーグ戦は3位で、上位4チームが勝ち数で並ぶ大混戦。この優勝を弾みに来年再開するリーグ戦で優勝したとき、高く宙に舞うつもりだ。【栗田成芳】


