【バンクーバー(カナダ)2日(日本時間3日)=佐々木一郎】フィギュアスケートの4大陸選手権は4日(日本時間5日)、来年のバンクーバー五輪会場のパシフィック・コロシアム(PAC)で開幕する。世界女王・浅田真央(18=中京大中京高)は当地入りして初練習したが、国際規格(60メートル×30メートル)より幅が4メートルも狭いリンクに戸惑った。五輪では本来の大きさに改装されるものの、浅田が他の選手と接触しそうになる場面もあり、日本スケート連盟関係者は選手たちに注意を呼びかけることを決めた。
浅田が会場の「異変」を口にした。「少し縦長で、横が狭いので(他の選手と)ぶつかりそうになりました。でも、やっていくうちに慣れるので、大丈夫だと思います」。4大陸選手権は「プレ五輪」の位置づけだったが、すべてが本番と同じわけではなかった。
フィギュアスケートのリンクは60メートル×30メートルが国際規格で、アイスホッケー仕様のPACは200フィート(約61メートル)×85フィート(約26メートル)。横幅が2メートルずつ狭い、北米にありがちな縦長設定という。日本スケート連盟関係者は「練習で、ぶつかりそうな時は逃げるけど、この2メートルがないのは危ない」と指摘した。
浅田は「自分が練習しているリンクとは形が違うので、もっとこっちから始めないと(リンクの壁際に)詰まっちゃう。そういう確認をしました」と話した。長い距離をステップで踏む場合、助走を多く取ってジャンプする場合は、滑り出しの位置に注意する必要があるというのだ。他の選手からは「感覚がずれちゃう」などの声も出た。事前に通達があり、五輪では本来の大きさに改装される。とはいえ、照明も通常より明るいなど、五輪の完全シミュレーションとは言い難い状況だ。
車で10分の距離にある練習用リンクは、もう一回り小さく、寒い。関係者は「ウオーミングアップをよくしないとケガのもと」と警戒した。練習する選手が増える今後は、注意を呼びかけるという。浅田にとっては、タラソワ・コーチが不在という点も気がかり。「今できることを1つずつやります。こっちに入ってきたので、そういうことは考えず、できることをしっかり出したい」。今大会は勝敗も大切だが、五輪のプレ大会として会場や街に慣れることも重要目的の1つ。収穫なしで帰るつもりはない。


