<フィギュアスケート:4大陸選手権>◇2日目◇5日(日本時間6日)◇カナダ・バンクーバー

 【バンクーバー=佐々木一郎】女子SP6位と出遅れた浅田真央(18=中京大中京高)が、自らのプライドをかけて6日(日本時間7日)のフリーに臨む。5日の練習でもジャンプに精彩を欠き、完調に遠いまま。フリーはプログラムの難度を下げることが濃厚になった。シニア転向後は20戦連続で表彰台を逃したことがない世界女王が、悩みながらも巻き返しを狙う。

 わずか1日では、調子は急に戻らない。SP6位から一夜明けた5日、浅田は試合会場から車で約10分離れたところにある練習用のリンクに立った。40分ずつ2度に分けて与えられた練習で、1回ずつフリーの曲「仮面舞踏会」が流れ、リハーサルを行った。いずれも不完全燃焼に終わった。

 1回目は2度の3回転フリップが、いずれも2回転になった。2度取り入れる3回転半のうち、一方は回転不足。SPで出た苦手のルッツのミスが、ほかのジャンプに伝染した。2回目の通し練習は、最初の3回転半を跳んだ後、ジャンプは省略したままだった。

 練習を見る限り、プログラムを修正することが濃厚。難度を落とし、基礎点が下がっても、確実性を優先するとみられる。日本スケート連盟の吉岡伸彦強化部長は「昨日の今日で(調子は)あまり変わっていなかったように見えました。フリーは、思い切って自信を持ってやってほしい」と期待した。

 SPを世界最高得点で1位通過した金妍児は、2回目の練習を回避し、休養に充てた。同選手のコーチで、88年カルガリー五輪銀メダルのオーサー氏は「ヨナは調子がいい。勝つのは簡単じゃないけど、いい準備はできた。マオ?

 何があったんだろうね。でも、いいスケーターであることは間違いない」と話した。

 浅田は05年のシニア転向後の主要大会20戦で、優勝12回、2位7回、3位1回。表彰台を逃したことは、かつてない。調子が狂った今が、最も苦しい時期かもしれない。逆転Vは絶望的だが、得意のフリーで意地を見せられるか。10年バンクーバー五輪の会場に、悔しい思いだけを残しては帰れない。