<W杯スキー:モーグル>◇7日◇カナダ・サイプレスマウンテン 【サイプレスマウンテン(カナダ)=佐々木一郎】32歳の附田雄剛(リステル)が、W杯で2年ぶりの表彰台に立った。10年バンクーバー五輪会場のサイプレスマウンテンで、25・09点で2位に入った。今季は滑りの重要性を再認識し、決勝でのターン点はトップ。昨季は一時、W杯メンバーから外れながらも、五輪3大会連続出場中のベテランがはい上がってきた。女子のエース上村愛子(29)は5位、伊藤みき(21)は4位だった。

 「ヒューッ!」。目の肥えたカナダの観客も、附田が滑るごとに歓声を上げた。第1エアは、ヘリコプター。着地してもスピードは落ちず、第2エアは、体の軸を斜めにして回転するDスピンを決めた。フィニッシュと同時に両手を挙げてアピールした。

 「うれしかったです。良かったと思いますが、(内容は)あんまり覚えてません」。W杯の表彰台は丸2年ぶりで、海外に限れば05年12月のティーニュ大会以来、3年2カ月ぶり。チーム最年長、いや、出場46人中最年長の32歳は、日本選手に胴上げされて、照れまくった。

 ターン点は、決勝16人中最高の13・3点。スキー板をずらさず、雪面をエッジでえぐるカービングターンの強化が実った。高野ヘッドコーチは「以前より、スキーにきついプレッシャー(圧力)をかけ、速くても板をコントロールできるようになった。見ていて、引き込まれるようだった」と、高い技術を絶賛した。

 もともとターンに自信があった附田は言う。「エアにウエートを置いてきて、ターンはフォーカスしなかった。それじゃ駄目だとやり直しました」。02年ソルトレークシティー五輪金メダルでターンの名手だったラハテラ・コーチは「この結果は驚かない。技術が、自信になっていくでしょう」と期待した。

 五輪3大会連続出場の附田も昨季は一時、不振でW杯メンバーから外された。それが五輪会場で復活。「初日は五輪を意識して、周りの風景を見たけど、それからはW杯だと言い聞かせてやりました。何度か五輪に出させてもらったけど、どの時も必死。それは今も変わりません」。ベテランらしく、気持ちはしっかりコントロールできている。