「ビーチの妖精」もひと安心―。新型インフルエンザの感染拡大で、無観客での開催の可能性があったビーチバレーのワールドツアー女子・日本大会(大阪市中之島特設会場)の事務局は19日、大会を予定通りに実施すると発表した。人気の浅尾美和(23)西堀健実(27=ともにエスワン)組は会場で約2時間の練習。浅尾は無事開催されると聞いて「よかったです。私よりも家族や友だちが心配して、たくさん連絡してくれてたんです」と笑顔を見せた。

 2人は17日閉幕のJBVツアー霧島酒造オープンに出場。前日18日に空路大阪入り後、ずっとマスクを着用しているといい、この日もマスク姿で登場。会場入り口では消毒液を使って入念に手を洗っていた。浅尾は「大阪ではマスクが売り切れていると聞いて、宮崎で買ってきました」と、予防に注意を払っている。その一方で、感染の危険がある中、観客から握手を求められた場合には「普通にやりますよ」(浅尾)と、プロ選手として可能な限りのファンサービスをしていくつもりだ。

 世界の強豪が集う重要な大会に向けて練習では課題のサーブを重点的に行った。「私たちはサーブで相手を崩さないと勝てないですから」と浅尾。1年前の大会では2連敗と悔しい結果に終わった。21日の初戦に向けて2人は「まずは1勝したい」と声をそろえた。【大池和幸】