フリースタイルスキー、モーグルの世界女王・上村愛子(29=北野建設)とアルペンスキー回転のエース皆川賢太郎(32=アルビレックス新潟)が11日、2人そろって東京・品川区役所に婚姻届を提出した。上村は昨年のクリスマスにプロポーズを受け、交際して丸2年となる記念日に結婚。2人とも10年バンクーバー五輪のメダル候補で、本番まで競技に専念できる環境を整えるために、五輪8カ月前の結婚を決意した。挙式は、五輪後に予定している。

 午後2時すぎに婚姻届を提出した2人は、都内で同6時半から会見した。上村が白のワンピース、皆川が白のジャケット。競技への純粋な気持ちを、衣装の色に表した。

 この時期の結婚には、意味がある。上村は「ずっと一緒にいて、いつも一生懸命頑張る姿を見て、この2年、いい成績を取れたり、人間的に成長できた。安心して大会に臨めることをうれしく思っています」と言った。皆川は「自分たちが、五輪までウソをついて過ごすことができないことが一番の決め手です」と説明した。

 すでに同居しており、交際は周知の事実でもあった。堂々と夫婦になることで、五輪に集中できる態勢を整えた。上村は戸籍上、皆川姓に変わったが、選手としては「上村愛子」で臨む。「世界のジャッジも上村で印象を強くもってもらっているので、そのままいこうと思います」と話した。

 顔見知り程度だった2人が、交際を始めたのは2年前。全日本スキー連盟のイベントで再会したことが、きっかけになった。昨年12月25日には、初めてデートした東京タワーの見える場所で、皆川が「僕と結婚してください」とプロポーズ。「はい」と答えたという上村は「女の子心で、こういうのがいいなというあこがれをかなえてくれる人だなと思いました」と振り返った。

 バンクーバー五輪は、2人とも4大会連続の大舞台で、年齢的に集大成になる可能性が高い。引退後は、2人でスキーを伝える仕事を頭に描いている。大会初日に競技がある上村は「練習の成果を出し切ることが第一。それが、世界の1番目だったらうれしい」と話した。交際後の2シーズンは、初のW杯総合優勝、初の世界選手権制覇、と順調にステップを踏んできた。最高のパートナーと結ばれて迎えるシーズンは、最高の舞台が待っている。