<日本リーグ:レラカムイ北海道83-69三菱電機>◇第2週最終日◇11日◇名古屋・愛知県体育館

 レラカムイ北海道が三菱電機を83-69で下し、今季4戦目でようやく初勝利を挙げた。ベテランの折茂武彦(39)が要所で3ポイントシュートを決めるなど、チーム最多の23得点を挙げ、負けられない大事な試合で本領を発揮した。開幕からの連敗は「3」でストップ、順位は5位に浮上した。

 31-30とわずか1点リードの第2クオーター開始2分40秒から、試合は膠(こう)着した。約2分30秒にわたって両チームとも得点ができない。そんな中、折茂が3ポイントシュートを決め、流れを引き寄せた。34-33からはマラカー、桜井が加点。さらに、また折茂の3ポイントなどで44-33と引き離した。控室から出てきた東野監督は「良かった。やっと勝てました。今日は折茂、集中力がすごい」と連敗脱出を喜んだ。

 この日のチームは最初から厳しい守りで相手に挑んだ。1人1人がマークを徹底。相手の攻撃のルートをつぶした。シュートもフリーで打たせず、体を寄せた。守りのリズムが攻撃につながった。折茂は「この1勝は大きい。苦労して勝てたことと、守りがきちっと考えてできたから、こうすればいいというのが理解できたはず」と冷静に振り返った。フィールドゴール成功率53・6%に対し、相手は37%、リバウンド数も42本に対し三菱は33本とその差は明らかだった。

 折茂は「今日は皆、体も足も動かした。でも一番動かしたのは頭でしたね」と話すように、全員が今、何が必要かコートで判断し結果を出した。折茂だけでなく全員が浮上の手応えを感じ取っていた。【中尾猛】