4大会連続冬季五輪出場で、フリースタイルスキー女子モーグルの上村愛子(31=北野建設)が、11-12年シーズンから競技に復帰することが12日、分かった。14日に長野市内で記者会見をして発表する。ゆくゆくは14年ソチ五輪も視野に入れている。

 10年バンクーバー五輪でメダルが期待された上村だったが、4位入賞にとどまり、過去3回の五輪同様、メダルに手が届かなかった。98年長野五輪初出場で7位。その後、五輪ごとに順位を1つずつ上げる形となり、バンクーバーでは「何でこんなに1段1段なんだろうと」と涙を見せた。

 五輪前の09年6月にアルペンの皆川賢太郎と結婚。五輪後は、皆川は現役続行を決めたが、上村は「引退するかどうか悩んだが答えが出ない。長期休養して考えたい」と、10-11年シーズンは競技から離れ、強化指定も外れていた。

 東日本大震災で被災した土地の避難所を8カ所回ったことを、この日、ブログで明かした。「現地で支える人になれないのならば、日本を支える側になるしかない」と心を動かされたようだ。しかし、この1年、トレーニングからもまったく離れていた。一からのスタートで、関係者によると「いきなり代表合宿への参加などは厳しいかもしれない」。最終的にはソチ五輪への出場を望んでいるが、段階を踏んだスタートとなるようだ。妊娠はしていない。