<バレーボール:ロンドン五輪世界最終予選兼アジア予選女子大会>◇4日目◇23日◇東京体育館

 「火の鳥ニッポン」が痛い1敗を喫した。世界ランク3位の日本は同13位の韓国に1-3で敗れ、開幕からの連勝は「3」でストップ。宿敵相手に08年10月のアジア杯以来11戦ぶりの黒星で、勝ち点9のまま首位から陥落した。韓国の192センチの絶対的エース金軟景(キム・ヨンギョン=24)を止められずに完敗。勝てば3大会連続の五輪出場に王手だったが、一転して強豪との残り3試合は厳しい戦いとなった。

 痛い1敗だ。勝てば五輪へ大きく前進する日韓戦で日本が完敗した。静まり返った会場に韓国選手の躍動、歓喜の声が響いた第4セット。抵抗できずに下を向き、覇気のない日本の姿を見ると、ファンも家路へ急いだ。「すべてにおいて韓国が上回った。以上です」。唇をかむ真鍋監督を、ため息だけが包んでいた。

 ダメージ大の先制パンチだった。相手エース金軟景にブロックの上から打ち込まれたアタックは計31本。昨年5月までJTでプレーし、今季はトルコのチームで欧州チャンピオンズリーグのMVPを獲得した世界的アタッカーの豪打に完全に屈した。膨大なデータでコースを絞り込み、拾っていく作戦だったが「ブロックしても上から抜かれた」と真鍋監督。第1セットで今大会初めてセットを失うと、悪いムードを巻き返す精神的強さもなかった。

 「アジア3連戦」に勝てば3大会連続の五輪に王手だった。アジア最上位が五輪切符を獲得できる中で、11試合ぶりの韓国戦敗北。荒木主将は「もっと必死に1点を取りに行く姿勢が必要」と嘆いた。明日25日の相手キューバには93年以降22勝64敗。その後も同22勝68敗の世界ランク7位ロシア、2勝4敗の6位セルビアと、強豪との戦いしか残っていない。

 何よりも心配なのは、精神的なショックだ。荒木主将は「自分たちの中の問題だと思います」と瞳を潤ませた。劣勢の中、コートで懸命に声を出していた選手は少なかった。「頭と心と体の整理をしたい」とはベテランのセッター竹下。険しいと分かっていたはずの五輪への道。下を向いている暇はない。【近間康隆】

 ◆ロンドン五輪への道

 8チームの総当たり戦で、上位3チームが五輪出場決定。残り5チームの中のアジア最上位チームを加えた計4チームが、五輪出場権を獲得する。順位は勝ち点制で、3-0と3-1の試合は勝者が勝ち点3、敗者は0。3-2では勝者が2、敗者が1を得る。勝ち点で並んだ場合は(1)勝利数(2)セット率(3)得点率の順で決まる。