<ラグビー・トップリーグ:三洋電機50-5神戸製鋼>◇28日◇東京・秩父宮ラグビー場

 日本代表の活動で1カ月間、休止していたリーグが再開した。初優勝を目指す三洋電機は神戸製鋼に快勝して無傷の8連勝、勝ち点38で首位を堅持した。入社5年目で公式戦初先発のSH高安厚史(26=関東学院大)が攻守に体を張ったプレーを見せて、勝利に貢献した。神戸製鋼は4勝3敗1分けとなった。

 三洋電機のSH高安は飯島監督から「5年分の思いをぶつけてこい」と送り出された。公式戦出場21試合目で巡ってきた初先発。前半11分、相手スクラムから球の出どころをつぶして突進、先制トライの起点になった。「速く球をさばき、速く味方にボールを持たせて流れをつくろうとだけ考えた」と80分間、気迫のプレーを続けた。SH陣は元日本代表の池田(現リコー)、日本代表の田中と壁が厚く控えに甘んじていた。腐ることなく「どんな形でもチームに貢献できる」と率先して主力組の練習相手にもなった。田中が肉離れということもあり、今回の先発となったが、チャンスを生かした。飯島監督は「本当にうれしい。誇りに思う」とたたえた。