日本相撲協会は27日に東京・両国国技館で理事会を開き、過去の名古屋場所で暴力団関係者にたまり席券を手配した木瀬親方(40=元前頭肥後ノ海)を委員から年寄へ2階級の降格とした。木瀬部屋は出羽海一門の「預かり」となり、事実上の消滅という重い処分が下された。木瀬親方から仲介を依頼された清見潟親方(64=元前頭大竜川)はけん責処分。木瀬親方は5、6年前から知人に「維持員席」と呼ばれるたまり席の手配を依頼され昨年まで関与。暴力団関係者に渡ることを知らなかったとしたが、反社会的勢力の排除に動いている中での問題発覚に、理事会では解雇を求める厳しい声も出た。武蔵川理事長(元横綱三重ノ海)は「多くの大相撲ファンにご迷惑とご心配をかけ、心からおわび申し上げる。(移籍先は)話し合って、弟子の希望も聞いて」と話した。木瀬部屋の力士27人らの移籍先は今後、名古屋場所までに出羽海一門内での話し合いで決まる。