日本相撲協会の武蔵川理事長(元横綱三重ノ海)は5日、東京・両国国技館で開かれた臨時理事会の後に記者会見し、理事長職に復帰したことと胃がんの手術を受けたことを明らかにした。関係者によると、野球賭博をはじめとした一連の不祥事の責任を取って、8月中に辞意を表明する見通し。

 武蔵川理事長は辞任についての質問に直接答えずに「とにかく今は、全親方衆、関取衆が一心同体で改革に当たり、難局を乗り切るため、協会再生に向けて頑張っていきたい」と話した。

 弟子が野球賭博に関与したために謹慎した武蔵川理事長に代わって、7月4日に就任した村山弘義理事長代行(元東京高検検事長)の代行職も解かれた。

 相撲協会は4日の臨時理事会で、文部科学省から強く要望された武蔵川理事長の交代を討議。同理事長の意思を確認したところ、健康上の不安や賭博問題など一連の不祥事の責任を感じ、辞任を決意したという。この理事会で、秋場所(9月12日初日・両国国技館)は新体制で臨むことを了承した。