大相撲の八百長問題で解雇された元十両星風(ボルド・アマラメンデ氏)が、日本相撲協会を相手に力士としての地位確認などを求めた訴訟の判決で、東京地裁は24日、八百長があったと認定、解雇は有効と判断し請求を退けた。昨年2月に発覚した八百長問題で解雇の是非をめぐる司法判断は初めて。

 判決が出た直後、元星風は表情を変えず、担当する北村春男弁護士はくちびるをかみ、首をかしげた。

 元星風は八百長への関与を否定していたが、渡辺弘裁判長は、協会の特別調査委員会が八百長関与の根拠とした元千代白鵬、元恵那司の供述が信用できると判断した。

 北村弁護士は「元千代白鵬と元恵那司が八百長や仲介をしたというのは、合意形成過程において矛盾が生じている。これを信用することが理解できない」と憤慨した。元星風は濃い青のはかま、髪もまげを結える長さを維持していた。「ちゃんと白黒をつけてほしい。(旭天鵬関が)37歳で優勝したばかり。自分はまだ29歳だしやれる力はある」と話した。