けいこをしない関取には罰金!

 大相撲秋巡業が1日、山口県周南市で行われ、日本相撲協会の大島巡業部長(元大関旭国)が冬巡業(来月6日初日、熊本市)から罰金&報奨金制度の導入を検討していることを明かした。この日の朝げいこでは関脇琴奨菊ら3力士がわずか数分ほど土俵下にいただけで退場。見かねた同部長は3関取を呼び出して口頭で厳重注意した上、新たな対策案を打ち出した。けいこ不足の起爆剤となるか?

 けいこをしない関取衆に協会も「最終兵器」を用意せざるをえなくなった。大島部長は朝げいこでわずか数分しか土俵下にいなかった琴奨菊、豊ノ島、朝赤龍を呼び出して「まったくけいこをしていない。けがならけがで診断書を出せ」と口頭で厳しく注意。その上で「次(冬巡業)からは罰金とか(けいこを)やったヤツには報奨金を出すとか…考えなきゃいけないな。金額も番付で変えるとか」と改革案を打ち出した。

 過去95年春巡業などで、けいこに精進し取組も好成績を挙げた3役以下の幕内力士に最優秀力士賞、精勤賞や努力賞など与えるMVP制を導入したことはあった。だが罰金制度というのは前例がない。不知火巡業副部長(元関脇青葉城)は「関取はそれだけ給料をもらっているわけだし、お客さんに返さなきゃ。情けない話。学校の出席じゃないんだから」と苦渋の選択に至る経緯を説明した。

 もっとも今回の巡業で得た成果もあった。あまりのけいこ不足でファンや勧進元を失望させた夏巡業の教訓を生かし、今回から親方衆が各力士の出欠やけいこの番数、内容などをチェックする「考課表」を導入。大島部長は「(導入で)夏より(土俵に)上がる力士は多くなったので、それなりの効果はあった。無断欠勤もなかった」と認めた。また考課表については「後日(武蔵川)理事長に提出する」と話した上で「時津風(部屋)の連中があまりやらない。場所中に親方を呼んで注意したい」と部屋を名指しで糾弾した。

 さまざまな策を講じてもなかなか成果の上がらない力士のけいこ量。プロとして情けない話だが、罰金&報奨金制度が今後の起爆剤となるか?【山田大介】