2月1日に行われる日本相撲協会役員選挙に向け、立浪一門に貴重な1票が生まれた。協会は13日、千代大海の年寄「佐ノ山」襲名に伴い、元小結闘牙の佐ノ山親方(35=九重)が年寄「浅香山」に名跡変更することを承認。浅香山の所有者は大関魁皇で、これまでは投票権のない空き株だった。浅香山親方は高砂一門だが、投票は所有者の意向が反映されるため票数は立浪一門が「20」、全体は「110」に増えた。

 立浪一門からは大島親方(元大関旭国)と伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)が出馬。貴乃花親方への票流れを防ぐ緊急会合を18日に開くが、5票持つ友綱部屋の親方衆が欠席するという不穏な情報がある。友綱部屋付きの武隈親方(元関脇黒姫山)は「私は用事があるから行けない」と話した。

 また、混乱の続く二所ノ関一門では、峰崎親方(53=元前頭三杉磯)が貴乃花親方を痛烈に批判した。同一門では従来の「3枠」に対し、貴乃花親方ら4人が立候補を表明。一門内の調整がうまくいかず、貴乃花親方が一門離脱を表明した。「聞き分けのない男に理事が務まるか」と首をひねり、貴乃花親方の一門復帰も「たんかを切って出ていった以上、戻れないでしょう」と否定。貴乃花部屋付きの親方ら一門内で「7票」あるといわれる支持者も「民主党から自民党に入れるようなもんだ」と切り捨てた。