惜しい、悔しい。阪神藤浪晋太郎投手(26)の復活勝利はまたもお預けとなった。670日ぶり勝利を懸けてヤクルト戦(神宮)で今季2度目の先発。7回4失点(自責1)で毎回の10奪三振の力投をみせた。連打を許さず、四球もわずか1つ。味方の失策もあって2敗目を喫したが、矢野監督は「勝てる投球」と次回に期待した。8カードぶりに負け越した阪神は再び勝率5割となり、4位に後退した。
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真価を問われた藤浪にとって、ヤクルト打線を「内容」で封じることができたのは敗戦の中の収穫だ。
梨田 阪神のチーム力は、開幕直後の借金8を早く返したから良い状態にみえるのだろうが、わたしにはそうは映っていない。だから藤浪が出てきたことが大きい。この投球なら十分に先発ローテーション入りして回すことができる。
前回7月23日の広島戦(甲子園)は、スタメンに右打者が5人並んだ。結果は7回途中4失点。この日のヤクルト戦は一転、左打者8人だった。
梨田 広島戦はスライダー、カットボールを多投したが、この日はフォークが武器だった。藤浪に対して右打者は抜け球に怖さを感じるが、左打者はクロスして入ってくるから恐怖感がない。左打者を並べられて落ちる球を有効的に使ったところに意図を感じた。村上の2つの空振り三振は1回が直球、3回はフォーク。6回無死二塁、青木への5球目で三塁フェンス際のファウルを大山が捕球できず、いやな雰囲気だった。でも2-2からの7球目にフォークで空振り三振、続く村上の二ゴロもボール気味のフォークを振らせた。
だが7回は北條のファンブルから2死一、三塁、1番坂口の投前の当たりを藤浪がはじいて加点。一塁悪送球もあって一、三塁、続く上田の飛球に北條が近本と交錯して落球で2者生還を許してしまう(記録は北條の失策)。
梨田 上田の打球は近本が捕球すべき当たりだった。藤浪が投げた前回の広島戦でも北條は失策を犯している。投手と野手の相性が良くないのはたまにあるもので、ここで指摘すると矢野監督はしないかもしれないが、次は北條を代えてもいいかもしれない。ヤクルトの対高橋にも工夫が欲しかった。次回はなんとしても打線が援護して藤浪に勝ちをつけたい。
【取材・構成=寺尾博和編集委員】




