阪神の戦い方に安定感がない。昨シーズンは交流戦後から独走で9月7日には優勝を決めたが、今季、波に乗れない要因はなにか。1番近本、リリーフ陣の石井らがケガで離脱したのは大きかったが、センターラインの遊撃のポジションが固定できないのが、ひとつだと思っている。
ここ数年、阪神が抱える課題ではあるが、昨季は小幡が73試合、木浪が41試合、熊谷が27試合、高寺が2試合に先発出場。4選手でシーズンを通し計16失策で、エラーした試合の勝敗は10勝2敗と、守備力は安定していた。
ところが今季は、遊撃の失策が勝敗へ直結するケースが目立つ。この巨人戦でも1点リードの4回、ダルベック同点弾の後、大城が死球で出塁。続く小浜の遊ゴロを元山が痛恨のエラーを犯し、併殺コースのはずが無死一、二塁のピンチを招いて、佐々木、石塚の連続適時二塁打で一挙3点を奪われた。
今季は木浪が27試合、小幡が26試合、熊谷が33試合、元山が4試合に先発。木浪が2失策、小幡が6失策、熊谷が4失策、元山が1失策とすでに計13失策。5試合で失策が失点につながり、4敗もしている。
こういう状況になると、なにが問題かというと、ポジションを争う選手たちは、プレーに集中しないといけないのに、結果やベンチの反応を気にしているのではないか。6回には元山が石塚のゴロをファンブル。エラーにはならなかったものの、足が動いておらずプレーが固くなっていた。
おそらくもう失敗をできないという、重圧を感じていたのだろう。藤川監督の思惑もあるのだろうが、今季は捕手、遊撃、左翼の併用が続いている。併用が悪いというわけではないが、選手に失敗したら、すぐに外されるという気持ちが芽生えているとしたら、競争が逆効果になる。後半戦へ、阪神の戦い方で気になる点だ。(日刊スポーツ評論家)




