中日の注目は松坂大輔投手(37)だけではない。今キャンプを見ていて、若手投手陣の先発ローテ争いも白熱し、おもしろい。

 3年目の小笠原慎之介投手(20)は日に日に表情が引き締まってきた。同じ神奈川県の高校で甲子園を制覇した「平成の怪物」からアドバイスを受けながら試行錯誤。「真っすぐで押せるように頑張りたい。真っすぐあっての変化球なので」と力強い直球を追い求める。開幕投手に意欲を見せながら、ここまで実戦2試合で5イニングを無失点と結果を残している。

 16年ドラフト1位右腕の柳裕也投手(23)も2戦で5回無失点。「競争相手はたくさんいる。結果を積み重ねていきたい」。1年目の昨年はケガに泣いただけに、2年目に懸ける思いは強い。昨季、プロ初勝利から5勝を挙げた鈴木翔、2年目左腕笠原もいる。2軍読谷キャンプでは、背水の思いで今年に臨む若松らが汗を流す。

 開幕ローテ争いは激しいものになると感じる。吉見、大野ら経験者を含め、若手投手陣からベテランまで、誰が入るか分からない。もちろん松坂も割ってはいるかもしれない。分からないからこそ、おもしろい。そんな中日にも注目してほしい。【中日担当 宮崎えり子】