<ソフトバンク6-4日本ハム>◇27日◇ペイペイドーム

ソフトバンクが開幕3連勝を飾った。チームにとっては最高の滑り出し。地元福岡のソメイヨシノも「満開」で彩りを添えた。人気のBIGBOSS新庄ハムとの新人監督対決。BIGFACE藤本監督が大きな顔に満面の笑みをたたえる3試合となった。

「終わってみれば何とかね」。試合後、ベンチ裏でナインをねぎらった王球団会長は、安堵(あんど)したように言った。戦力的優位と思いながらも、勝負事は戦ってみなければ分からない。「とにかく自分たちの野球をしっかりやることだよね」。開幕ダッシュを願って新シーズン幕開けの3試合を見守ってきた王会長にとってはホッとした開幕カードだったように感じた。

「V奪回」を厳命されている。新庄監督のように「楽しむ」余裕はない。5球団とひと回りの対戦が終わる4月上旬までは手探りの戦いが続く。明日29日からは千葉、仙台と2カード連続で遠征。昨年はAクラスを譲ったロッテ、楽天との6試合。ポジティブに考えれば、このまま突っ走りたいとなるのだろうが、ホークスにとってもここからが「本番」となろう。昨年は地元福岡でロッテに開幕3連勝。2カード目のオリックスも敵地大阪で初戦を取って4連勝と最高の滑り出しを見せながら、その後に5連敗。3カードを終えて借金「1」と好発進の流れを切ってしまった。

劇的な開幕逆転満塁弾を放った新外国人ガルビスは先発出場したこの2試合は8打数無安打。たった2試合で判断する必要はないのだが、まだまだ本調子ではない。だからこそ、野村勇やリチャードら控えに回っている若手の起用もあってもいいと思う。「(日本ハムの)万波もホームランを打ったし、ウチもチャンスをつかんでほしいね」。王会長も今後の若手台頭に期待を寄せて球場を後にした。【ソフトバンク担当 佐竹英治】

3月24日、野村勇を指導する王球団会長
3月24日、野村勇を指導する王球団会長