<ソフトバンク6-3オリックス>◇5日◇ペイペイドーム

桜は散り始めてもソフトバンクのシーズンロードはまだまだ「満開」に彩られている。昨年の覇者オリックスに逆転勝ち。開幕からの連勝を「8」に伸ばした。敵地仙台での楽天戦がコロナ禍の影響で2試合中止。3日間、試合のなかったホークスだが、勢いはしっかり継続した。

先発石川が右足の不調で1回2失点で降板するアクシデントがあったにもかかわらず、チームは試合をひっくり返した。逆転弾を含め4打点の三森のバットも頼もしいが、2番左翼で先発出場の柳町も4回に5点目となる今季初打点の左前タイムリー。栗原の離脱で昇格した慶応ボーイもきっちり仕事を果たし勢いに乗っている。風貌からして豪快? なイメージが強い藤本監督だが、ベンチワークは何とも手堅い。2点リードの8回には先頭グラシアルが内野安打で出塁すると中村晃に送りバント。暴投もあって1死三塁から6番牧原大の中犠飛で3点差とした。5回から3イニングはパーフェクトに抑えられていただけに、ワンチャンスを確実にものにするベンチワークが光った。

今季初登板となった4番手板東が1発を許したものの、ブルペン陣は盤石と言っていい。4回からは1イニング交代の継投策。田浦(4回)、嘉弥真(6回)の左腕2人がともに3人で切ると、終盤は津森、又吉、森とつないで反撃を許さなかった。8戦すべてが3点差以内の勝利。投手力に支えられた開幕超ダッシュだろう。球団記録の開幕10連勝にマジック2としたが、藤本ホークスにはまだまだメモリアルが待ち受ける。2リーグ以降のホークスの勝利数は4991勝。あと9勝で5000勝だ。1リーグからの通算成績は5477勝。こちらも前半戦中には5500勝の節目の数字に到達するだろう。

何とも記録ラッシュの1年となりそうな気配だ。【ソフトバンク担当 佐竹英治】