交流戦ならではの楽しみがある。オリックス山崎福也投手(29)が26日巨人戦(東京ドーム)に先発登板し、7回4安打1失点の力投で今季初勝利をゲットした。

1球1球、丁寧にロジンを付け、ふうっと息を吹きかけるルーティンが注目される“ロジン王子”だが、打席に入る際のヘルメット姿もよく似合う。

山崎福は日大三時代の3年春、センバツ甲子園1大会における通算安打の最多タイ記録を樹立した“甲子園記録保持者”。交流戦の打席でも、好打者の風格が漂う。

中嶋監督から「(打席で)自分で援護すればいい」とジョークを浴びたが、26日は3つの内野ゴロに倒れた。巨人菅野の投球を肌で感じ「ちょっと速すぎてビックリしました。初めて見る球で、打てる気がしなかったです」と脱帽。試合後、指揮官も「やっぱり、難しかったですね」と苦笑いだった。

順調にいけば、次回の先発登板は31日からのDeNA3連戦(横浜)で、再び打席に立つチャンスがありそうだ。山崎福は「結構、意気込んでいたので、(次回は)ちょっと控えめに…。チームに貢献できる打撃を心掛けます」と笑った。

爽やかな笑顔には、クスッとさせられる証言がある。チーム関係者によれば「打撃練習は得意です」と胸を張る山崎福は、投手陣での打撃練習が行われる日の球場到着がいつもより早いそうだ。

投打に意欲満点で、心から野球を楽しむ。【オリックス担当=真柴健】