8連勝した25日ヤクルト戦後も、広島秋山翔吾外野手(35)は反省を口にした。

「(若手に)偉そうに「まず守備頑張れよ」なんて言ってたわりにね。2人にはちゃんと謝っときます。もう1回しっかり連携も取るし、自分のスキルも上げて、ああいうことがないようにやらなきゃいけない」

1-2の5回。1死からヤクルト村上の右中間への打球をファンブルし、三塁進塁を許した(結果は二塁打と失策)。直後に失点を許した、チームは6回に追いつき、7回に勝ち越した。自身も勝ち越しの起点となるなど、3安打。守備でも4回、先頭中村の右中間への飛球をスライディングキャッチ。勝利に貢献しても、あのミスは受け入れられなかった。

守備の重要性をより理解している。試合に向けた準備が物語っている。気温が上がり、チームは本拠地試合の練習ではサマータイムを導入しているものの、秋山が試合日で行う守備練習はほかの選手よりも長い。コーチからのノックだけで終わらせず、必ずフリー打撃するチームメートの打球を追う。

「ノックの打球はやっぱりノックの打球だから。もちろん意味はあるけど、フリー打撃の打球の方が打感や伸びはより試合に近い」

日によって変わる風と打球変化に、感覚を呼び覚ます。後方の打球処理の感覚を養うため、打球捕のときにはポジションを前目に守っている。西武時代に6度ゴールデングラブ賞を受賞した実績におごることはない。そんな準備が25日のスライディングキャッチや22日中日戦の好返球による堅守につながっている。

「準備力」は打撃にも言える。プレーボール直前、秋山は必ずベンチ前でバットを振る。先攻となるビジター試合だけではない。後攻のホーム試合でも試合前に必ずベンチ前で素振りをする姿がある。

「練習のときと、明るさが違うので、目を合わせておきたい。打席に立つときにあれっ?とならないように」

フリー打撃から約2時間がたち、日の傾きが変わり、空席だったスタンドにもファンが埋まっている。試合に近い景色でバットを振ることで、よりスムーズに試合に入れるようにしているのだ。

準備力に加え、反省力もある。25日試合後「ああいうところで意外と流れが良くなくなったりする。できなかったことは事実なので、もう1回の練習からやりたい」と続けた。秋山が示す姿は若手選手の生きた教材となっている。【広島担当 前原淳】

雨の降る中、外野でノックを受ける秋山(2023年5月7日撮影)
雨の降る中、外野でノックを受ける秋山(2023年5月7日撮影)