公式ツイッター「日刊スポーツ野球取材基地」(@nikkan_yakyuude)を利用したアンケート第2弾は「球団拡張(エクスパンション)」について聞いた。

「球団拡張に賛成か反対か。増やすなら何球団か」アンケート結果
「球団拡張に賛成か反対か。増やすなら何球団か」アンケート結果

1月に、ソフトバンク王貞治球団会長が地元テレビで「できるものなら16(チーム)に。あと4つ球団が誕生してほしい」と発言した。8月には、新潟県野球協議会が新潟市長にNPB球団誘致の要望書を提出。拡張への火打ち石が静かに音を鳴らしている。

計2624票のうち、拡張への賛成派は計42%。14球団は王会長の意見にはないが、一気の4球団増が難しかった場合、各リーグ7球団ずつ奇数でも交流戦の拡大で解消できるのではとの私案で選択肢に入れた。過半数には達していないが、賛成理由の熱量は高い。

「マンネリ化を避けられる」

「12球団と肩を並べるほどの馬力(財力)のある母体(スポンサー)があるなら、球団が増えること自体は盛り上がる」

「首都圏やフランチャイズのある地域の人気は半端ないが、そうでない地域は間違いなく低下してる」

1958年(昭33)以降、堅持している12球団から現状打破を求める声は大きい。新本拠地として最も人気が高かったのは松山を中心に野球が盛んな四国。37%の賛成票を集めた。一方で課題も指摘される。

「沖縄と四国は台風直撃が多く、試合数消化にやや不安が…」

「意外とカープの移動が面倒な気がする」

静岡推しも多い。

「最近は静岡県出身の選手がドラフトでも指名され、市場としても有望だと思う。関東と関西の間にあり、富士山静岡空港もあるので選手の移動にも便利」

サッカー王国だが楽天鈴木大、牧田、阪神高橋ら好選手を輩出する土地柄だ。

「新潟がいい。北陸にも欲しいですね。普段ほとんどプロ野球の公式戦が無いところがいいと思う」

「新潟は台風来ないし降水量少ないのでおすすめです。ご飯もおいしいです。新潟県民より」

新潟は巨人ナインが遠征時に新潟米のおにぎりを楽しみにするほどの米どころ。選手の隠れ? 人気もある。

沖縄はキャンプ地で見慣れている影響か、意外にも得票数が伸びず。それでも「16球団にするなら4地域すべて賛成」とプロ野球がない地域からの産声に期待する声は確実にあった。

「今は維持(将来的にはあり)」が最多の38%。この“浮動票”が賛成に転じれば80%の大本命になる。一方で、60年以上の歴史を誇る12球団の様式にこだわるファンもいる。

「絶対に12球団を維持。田舎を盛り上げるために質を下げてNPBが犠牲になる必要なし」

「チームを増やすより12球団のマイナーチームを作る方がいいと思う。沖縄にホークス、四国にヤクルト、新潟にベイスターズ、静岡にドラゴンズのマイナーチームを作るとか!」

辛辣(しんらつ)な意見もプロ野球を思えばこそ。未来への議論が新たなプロ野球の形をつくる。(つづく)【構成=広重竜太郎】