新型コロナウイルスの感染拡大の影響をうけ、活動停止中の関西の大学野球部も「おうち時間」を呼びかけている。「おうち時間」とは、新型コロナウイルスの感染拡大対策として、不要不急の外出を控えることで感染を防止につなげようという考えに基づいた取り組み。インスタグラムなどSNSを通じて広まり、著名人もさまざまな形で呼びかけるなど、広がりを見せている。

関大野球部は公式ブログやインスタグラムで「オンライン野球教室」を開催中だ。「少しでも同じ境遇に立つ高校球児や野球少年の力になりたい」。休校による部活動の休止など、自分たちと同じように満足いく練習ができていない全国の小中高生のため、部員が毎日、自宅でできるトレーニング方法やアドバイスを動画で発信中だ。

同大のインスタグラムは野球部らしからぬ個性派。部員が自炊したおうちごはんメニューを毎日紹介している。閲覧していくと、選手が料理に込めるこだわりに驚くことも。山本颯太朗内野手(4年=修猷館)が作った韓国風豚そぼろ丼。こだわりは、砂糖ではなくはちみつを使用している点という。「ビタミンB群やミネラルが含まれているので、美容成分も摂取できます」「ポリフェノールも入っているのでアンチエイジング効果も期待できます」と本人のコメントが写真とともに添えられている。アスリートなのか、調理師なのか、博識ぶりに思わず戸惑うほどだ。

立命大野球部はインスタグラムで、「おうち時間に立命戦士を覚えちゃえ!Rits 選手名鑑」と題して、選手のプロフィルを毎日紹介中だ。

微力でも、何かできることを、日々の中に明るさを生み出せるように。学生たちも、動いている。【望月千草】(ニッカンスポーツ・コム/野球コラム「野球手帳」)