CSファーストステージは広島が連勝で勝ち抜きを決めた。「横浜スタジアムで試合するならDeNAやとおもてたけどな。マツダ(スタジアム)になったしな。広島が勝つんちゃうか」。14日付のこのコラムで紹介したように阪神指揮官・岡田彰布が“予言”した通りの結果になった。
この2試合で目立ったのはカープを引っ張る新井貴浩の積極的な采配だろう。広島3連覇の緒方孝市(日刊スポーツ評論家)も指摘したように、先発の森下暢仁を1点リードの6回1死三塁で代えるなどシーズン中では考えにくい采配を迷わず、実行した。
「ああしとけばよかった、こうしとけばよかったと思わないようにスピード感を大事に」。広島担当記者たちの取材に新井はそう答えていた。実際、その通りの展開である。何というか1年目の指揮官としては…というのもせんえつだが、たいしたものと思う。
この試合、今季、すべての阪神戦を見たこちらを「ははあ」と思わせたのは末包昇大の代打弾で2点差にした6回だ。さらに無死一、二塁の好機をつくると3番で先制本塁打を放っていた西川龍馬に犠打を命じる。これで1死二、三塁にすると、打順が巡った4番スタメンの堂林翔太に代打・松山竜平を送った。
結果的に追加点にはならなかったのだが3番に犠打、4番に代打とは。今季の阪神ではあり得ない作戦だ。それでも日刊スポーツ広島担当記者・前原淳は「今年のカープではめずらしくないです」と言う。
そんな広島が相手と決まった岡田。宮崎フェニックスリーグの視察を終えると「広島とおもてたよ」。ファイナルには「そんなん普通にやるだけやんか。別に変わったことやる必要ないし、1年間やって、みんな分かってることやから」と淡々と話した。
岡田が「広島勝利」を予想していたことを新井に聞いたところ「う~ん」と特にコメントはなく「阪神は強い。変わらずにこの戦いを続けていきたい」とだけ。マツダスタジアムでファンを前にしたあいさつでは「甲子園で高校球児のように戦ってきます」と宣言していた。
新井が言うように、ある意味「高校野球戦法」にも映るカープを、4番・大山悠輔を中心に主軸を固定した「王道野球」と言える阪神が迎え撃つ構図となった。18日からの対決があらためて楽しみだ。(敬称略)【高原寿夫】(ニッカンスポーツ・コム/野球コラム「虎だ虎だ虎になれ!」)




