DeNAとの今季最終戦は延長12回ドローに終わった。CSを本拠地で開催したいDeNAにとって本気の真剣勝負だった。阪神にしても間違いなく真剣にプレーしているのだが、やはり、意味合いは違うと思う。それがこういう結果になるのだから、やはり、野球は不思議だ。

阪神にとって残り試合でやるべきことは、やはり「コンディション調整」と「再確認」だろう。以前にも書いたが、広島3連覇監督の緒方孝市(日刊スポーツ評論家)は「例えばスクイズなど采配で1点を取る野球をあらためてやっておくことが大事になる」などと指摘していた。

もちろん試すだけでなく決めておく…ということが重要だ。その視点から見れば、正直、物足りないような気はしたかもしれない。

阪神が苦手とする左腕ケイを相手につくった最初のチャンスは2回無死一、三塁。スクイズなど試みるかなと思ったが、特に作戦のようなものはなく無得点に終わる。終盤、8回無死一、二塁では5番・大山悠輔が左飛、代打ヘルナンデスが併殺打と無得点に終わった。ここは打順の巡りもあり、作戦というものは難しかったが閉塞(へいそく)感は漂った。

延長に入ってからも、それは続く。延長10回の1死一塁では一走・中野拓夢と3番に入っていた植田海の間でバント、ランエンドヒットなどを試みたがどれも決まらず、最終的にフルカウントになった後、三振ゲッツーに終わった。さらに同11回の同じ1死一塁のケースでも代走・熊谷敬宥と代打・小野寺暖の間で三振ゲッツーである。

ケイから本塁打した大山はさすがだし、3番に起用された前川右京の適時打もよかった。CSで対戦する可能性を考えれば、これは光明かもしれない。同時に今季攻略することの多かった2番手以降の5投手には抑え込まれてしまった。

休養かケイ対策なのかはハッキリしないが、森下翔太を外すなど普段と違うオーダーだったのは事実。なにより、いろいろと試している時期なので難しい部分もあるのだろう。交流戦以来の「4戦勝ちなし」も、別にどうということはないのだけれど、何というか、そろそろ締まったムードは見たいような気はする。

現在11勝11敗と唯一カード勝ち越しを決めていない、26日からの中日3連戦(甲子園)はいい機会になるかもしれない。(敬称略)【高原寿夫】(ニッカンスポーツ・コム/野球コラム「虎だ虎だ虎になれ!」)

DeNA対阪神 8回表阪神1死一、二塁、遊ゴロ併殺に倒れるヘルナンデス(撮影・清水貴仁)
DeNA対阪神 8回表阪神1死一、二塁、遊ゴロ併殺に倒れるヘルナンデス(撮影・清水貴仁)