工学院大付が、八王子実践のプロ注目右腕・栗田海人投手(3年)を攻略した。2回に3四死球と暴投が重なり無安打で先制。変化球の制球に苦しんでいると見るや、3回は直球を狙い打ちした。1死からの連打で1点を追加すると、4番佐相剛史外野手(3年)が中前適時打を放って突き放した。試合2日前から、打撃マシンを通常より15キロ速い145キロに設定。最速143キロの栗田対策が功を奏し、白滝聡監督は「前半が勝負だと思っていた。直球を打ち損じないで、よく打ってくれた」と目を細めた。

 投げては先発の左腕エース草柳隼斗投手(3年)が7回2失点と好投。速球派の栗田とは対照的に、120キロ台の直球が微妙に変化する「ナチュラルスクリュー」を軸に凡打の山を築いた。「握りは直球なんですけど、ベース上で変化するのが僕の持ち味。栗田君より先に点を取られたくなかった」と胸を張った。