今秋ドラフト1位候補の県岐阜商・高橋純平投手(3年)の夏がついにスタートした。全国高校野球選手権大会(8月6日開幕、甲子園)岐阜大会準々決勝の中京戦(長良川)で、宣言通り、今夏初のマウンドに上がった。

 7回から2番手で登板し1回2/3を2安打無失点。本来の姿からはほど遠かったが、直球は140キロを超え、3戦連続で登板回避の原因となった左太もも裏肉離れからの回復をアピールした。チームは優勝候補に競り勝ち、準決勝に進出。152キロ右腕が春夏連続甲子園を決めて、聖地での完全復活を図る。

<スカウト評>

 阪神熊野スカウト 悩ましいね。手首が肘よりも先に出ていた。ああいうのを見ると怖い。どうしても足が使えないからアームになる。突っ立っちゃうから。ただ、星は持ってる。ある程度、万全でも中京にはひょっとしたらと思っていた。これで甲子園に出たら“持ってる”よね。持ってる選手は何とかしないと(笑い)。今日は元気なところが見られてよかった。

 巨人山下スカウト部長 彼本来の力じゃない。本来の力を出せばAクラスの評価。今日で技術的な評価が下がることはない。

 ロッテ林球団本部長 慎重に投げていた感じ。担当スカウトは『ベストからは遠い』と言っていたが、報告にたがわない良い選手という印象だ。

 楽天長島スカウト部長 (評価は)揺るぎない。少しずつでも回復している。それが見られてよかった。彼もチームメートに感謝だね。

 オリックス由田スカウト 明らかに足が痛いのに140キロが出るんですから。ドラフト1位は1位。目玉でしょ。

 広島松本スカウト 問題なし。大丈夫。ドラフト1位です。今日は上体だけで投げている感じ。

 中日中原スカウト 全力ではないけど、力みなく、しっかりと投げられていた。コントロールはいいし、あれで144キロ出るんだから。