救世主はあの若獅子か-。5連敗中の西武は3日、福岡からオリックス戦(ほっともっと神戸)へ移動する。
交流戦で初優勝を飾ったものの、現在は3カード連続負け越しどころか、9試合で1勝8敗。勝ちパターンのリリーフ陣の登板機会さえないほど、力負けのケースが多い。
打てない-。4月の似た状況では途中昇格の平沢大河内野手(28)が救世主になった。再びの苦しい時期だからこそ“第2の平沢”の出現が待たれる。蛭間拓哉外野手(25)がその可能性を秘めている。
浦和学院(埼玉)から早大を経てドラフト1位で入団し、今年でプロ4年目になる。過去3年間、通算出場数は131試合のみ。打撃成績も含め、即戦力の期待に応えられずにいる。
蛭間本人も昨冬の契約更改で「めちゃくちゃ悔しいです」とし「来年は勝負の年だと思います」と引き締めた。春季キャンプは朝から日没まで、誰よりも多くバットを振り続けた。
打席でのタイミングが最大の課題だった。5月下旬、体の使い方を新たに学び、かねて続けてきたビジョン・トレーニングと学びが合致したことで、打撃が急上昇。2軍戦ながら1カ月間で打率が8分近く上がるなど、1軍で勝負できる段階に。蛭間本人も「今までで一番自信があります」と手応えを感じている。
西口文也監督(53)も当然、5月下旬からの蛭間の好調ぶりは追っていた。ただ、指揮官はそもそも途中出場で使う選手と考えていない。「蛭間の場合はしっかりレギュラーで使える上体にならないと」と、打撃の安定感向上や打球方向などを見定めてきた。
蛭間は3日から行われるファーム・リーグ中日戦ののために2日、他の選手とともに名古屋遠征に向かった。そんな中で長谷川信哉外野手(24)の骨折での長期離脱が正式決定した。
西口監督は2日、昇格予定選手について「誰でしょう?」とはぐらかしたが「(3日に1軍合流する選手は)今日(2日)は名古屋じゃなくて、そのまま神戸に泊まるんじゃない?」とし、蛭間が1軍から招集された可能性は高い。
打撃の好調ぶりはもちろん、野球への熱さもある。2軍ではキャプテンを任されるなど、チームに好影響をもたらす人材でもある。3日、ほっともっと神戸に満を持して背番号9の姿はあるか-。調子を上げる早大の先輩、石井一成内野手(32)とともに、泥沼にはまる獅子の救世主となりうる。【金子真仁】



