2年連続の夏の甲子園出場を目指す藤枝明誠(静岡)は、「ツインタワー」が投打のキーマンだ。182センチ小野弘人投手(3年)と187センチ秋山玲津己(りつき)内野手(3年)。ともに昨夏からベンチ入りしており、経験を生かす時が来た。

 ノーシードから2年連続の頂点を狙う藤枝明誠。投打で鍵を握る長身コンビが、意気込みを語った。

 小野 絶対に先輩たちを超えたいです。苦しい場面でも、強い気持ちで向かっていきたいです。

 秋山 チームのため、目の前のプレーを必死に、くらいついていきたいです。

 小野は最速135キロの直球とフォークが武器の本格派右腕。外野手も兼任し、打撃でも主に4番を務めてきたが、今春の県大会後に光岡孝監督(40)から「投手専念」を命じられた。打順は8番になり、打撃面の負担は軽減。その分、投手練習を増やした。「フォームのばらつきなど、細かいことに気づけるようになりました。投手として結果を出したいです」。

 チーム最長身の秋山は、高校通算20本近い本塁打を放ってきた右の大砲。主に5番で起用されてきたが、夏は3番になる見込みだ。「自信を持って打席に立てています。自分と(4番の)高田(竜希=3年)で走者をかえしたいです」。これまでは変化球に弱かったが、細いバットで小さいボールを打つ練習でミート力がアップ。後ろに頼れる高田が控えることで、気持ちの余裕も生まれている。

 ツインタワーは、ともに昨夏県大会優勝を経験。試合出場こそなかったが、聖地の雰囲気も体感した。「今までお世話になった人たちに、結果で恩返ししたいです」と声をそろえる2人。次は、自分たちの力で甲子園に行く番だ。【鈴木正章】

 ◆小野弘人(おの・ひろと)2000年(平12)10月17日、愛知・瀬戸市生まれ。小3から本格的に野球を始める。中学時代は瀬戸ボーイズ所属。右投げ右打ち。182センチ、84キロ。血液型AB。

 ◆秋山玲津己(あきやま・りつき)2000年(平12)5月15日、藤枝市生まれ。高洲小4年から高洲スポーツ少年団で野球を始める。高洲中時代は焼津シニア所属。右投げ右打ち。187センチ、87キロ。血液型O。