筑陽学園が初回に打者3巡、14連続得点の猛攻で一気に勝負をつけた。

 1点を先制されて迎えた1回裏。2死一、二塁から連続適時打で逆転すると、攻撃に火が付いた。6長短打と6四死球をつなげた。なんと打者19人で「打者二巡」、約30分の猛攻で15点を挙げた。2回も5安打を浴びせて7得点。1回に続き2イニング連続打者一巡以上の攻撃など、23得点で5回コールド勝ちだ。

 江口祐司監督(55)は「いい集中力だった。ボールだけは振るなと指示した。普段ちゃんとスイングしているんだから、ストライクは打てる。ボール球を打つと流れが相手にいく」と胸を張った。

 1992年(平5)西日本短大付で夏甲子園で優勝したときの主将で、現在日本文理大の中村寿博監督(43)の次男、中村敢晴(かんせい)内野手(1年)が、1回に勝ち越しの適時右前打を放ち「今夏初の打席で打てたのでうれしい。兄が負けたんで、兄の分まで頑張ろうと思った」とニッコリ。13日の3回戦で敗退した西日本短大付の兄宜聖(たかまさ)外野手(3年)の無念を晴らす一打でもあった。