今夏甲子園に出場した興南(沖縄)が、エース左腕、宮城大弥(ひろや)投手(2年)の成長した投球で初戦を突破した。

これまでの最速を2キロ更新する145キロを計時した直球と、多彩な変化球をまぜて、14奪三振。6回に集中打を許して2点を失ったが、危なげない投球で142球完投勝利だ。「みんなから気合入れていけと言われ、序盤から飛ばした。自分でも(最速が)出るんじゃないかと思った」。1年夏、今夏と甲子園を知る左腕が、胸を張った。

6回は2点を失った。「これまでなら、どうして打たれたんだろうと考えていたけど、次に切り替えられた。7回を抑えられたのは成長だった」と振り返った。相手右打者が打席の内側ラインギリギリに立っていたが「強気に内角を攻めた」と精神的にもタフになった。「まだセンバツに行ってないし行きたい。まずは目の前の試合ひとつひとつ勝っていきたい」。左腕の視線は夏春連続甲子園にしか向いていない。