青森山田は2日、硬式野球部の新指導体制を発表し、監督に兜森崇朗前監督(39)が復帰した。また元監督で青森山田を計8度の甲子園に導いた渋谷良弥氏(72)がアドバイザーに、OBの脇野浩平氏(29=東京・実践学園前野球部長)が部長に就任。昨年は県内無冠に終わったが、新体制で復活を目指す。

OBの兜森監督は15年8月に就任。同年秋の東北大会で初優勝し16年センバツに出場した。17年夏の甲子園にも出場しベスト16。16年秋から4季連続県大会優勝に導いた。だが昨年は春夏と八戸学院光星にコールド負け。その責任を取って7月末に退任した。

だが昨秋も八戸学院光星に1-17で屈辱の5回コールド負け。兜森氏は8カ月での再登板となる。渋谷氏は日大山形-青森山田で計22度の甲子園出場。16勝を挙げ、青森山田では青森大会記録の6連覇を達成した。名将が再びサポートし、テコ入れを図る。

渋谷氏は「最初は固辞したが、学校や兜森監督の熱意に打たれた。大好きな野球をまたできることに感謝し、部長、監督とは違う側面から指導したい」と話した。大会時と月に数回、指導に訪れる。兜森監督は「学校挙げてのバックアップをいただき体制が固まった。この夏から甲子園を目指したい」と語った。

脇野部長は東京出身で日体大卒。高校時代は渋谷監督、兜森コーチの教え子で、07年夏の甲子園に一塁手で出場し、初戦の報徳学園(兵庫)戦で先制打を放ち勝利に貢献した。「甲子園で勝つことを目標に、選手と一緒に頑張っていきたい」と話した。【北村宏平】

◆兜森崇朗◆ かぶともり・たかあき。1979年(昭54)7月26日、青森市生まれ。青森大を経て母校・青森山田の教員となり、野球部副部長を8年務め、15年8月に監督就任。また青森山田中の教員を務めながら青森山田リトルシニア監督も務め、13年夏の全国大会でベスト4に導いた