<高校野球春季大会石川大会:日本航空石川4-1鵬学園>◇4日◇準決勝◇石川県立野球場

奥川擁する星稜との再戦切符をしっかりとつかんだ。日本航空石川の最速146キロ右腕、重吉翼投手(3年)が4日、春季北信越地区大会石川県大会の準決勝でチームを勝利に導いた。鵬(おおとり)学園戦で同点の6回表から登板。7回は1死二塁と走者を背負ったが、併殺でピンチを脱出。「自分がしっかり投げたら抑えられる」と伸びのある直球を軸に、安定した投球で流れを作り、打線の8回の勝ち越しを呼んだ。4回3安打無失点。球速は自己最速にあと1キロに迫る145キロをマークした。

「刺激になる」と同学年の星稜・奥川を意識する。県内の好投手同士、下級生時代から比較されることも多かったという。「プレッシャーを感じたりもしたけど、自分もやることをやらないと成長しない」。この冬は下半身の強化に取り組み、筋肉をつけ80キロだった体重を84キロに増量。球威、制球力に磨きをかけた。

リベンジの舞台が待つ。昨春の県大会決勝では奥川を打ち崩せず、星稜に0-4の完封負け。5日の決勝では、奥川と投げ合う可能性もある。「奥川君を打つことを目標にしてきた成果を出したい。チームを信じて。勝てないことはない」と言い切った。【望月千草】