医学部志望のリードオフマンに引っ張られ、仙台三が3年連続の4強以上に向けて好発進した。8回コールドで村田に快勝。1番桜田大河外野手(3年)が3安打3打点。同点の4回2死二、三塁では中前へ決勝2点打を放った。

桜田大は6回にも右前に連続適時打。先頭の8回は中前への3打席連続安打で、この回3点を追加しコールドを決める起点になった。「自分の理想は低く強い打球。積極的に振って芯でしっかり捉えることができた」と満足した。1年冬に右手尺骨を整形手術。昨夏はボルトを入れたまま夏に間に合わせ、レギュラーで4強入りに貢献した。野球部では4人だけの理数科で学び、学年1ケタ順位をキープ。自ら手術を受けて半年以上もボールを握れなかったことで、医師を志す思いが強くなった。

公立の雄として、夏は過去40年で2度の準優勝を含む9度の4強入り。佐藤純二監督(44)は「去年より選手層は厚い。長打はなくても束でカバーできる。打線の穴は逆に少ない」と今年も打線には自信を持つ。春は中部地区予選で東北に打ち勝ち、この日は毎回の15安打。先発は3四死球1犠打の引地雄哉捕手(3年)を除く全員安打だった。次戦で佐沼に勝てば、準決勝までのブロックからシード校は消える。本格的な受験勉強は大会後と決めている桜田大にとっても集大成の夏。「どこで負けても同じ。優勝だけを目標にやっている」と頂点まで駆け上がる。【中島正好】