<高校野球奈良大会:天理7-1郡山>◇24日◇3回戦◇佐藤薬品スタジアム

天理の4番北野樹捕手(3年)は「主将力」でチームをけん引する。この日の郡山戦は無安打に終わったが、一塁から率先して投手に声をかけるなど精神的支柱として8強入りに貢献した。

高校通算23本塁打の長打力を武器に、強打の捕手としてプロの注目を集める。旧チームから4番に座り、オリックスに入団した太田椋内野手とともに主軸を任された。しかし今春に右肩を痛め、春の奈良県予選を欠場。リハビリに専念した。「夏に結果を残すことだけを考えてリハビリや練習に励んだ」と振り返った。

奈良大会は一塁で出場。昨秋以来の公式戦出場となった五條との2回戦では2安打2打点と結果を残した。「肩の調子は90%くらい。練習では捕手をやっている」。甲子園まで勝ち進めば、捕手として復帰できる見込みだという。我慢を知った名門の主将が、その背中でチームを聖地に導く。【山崎健太】