第101回全国高校野球選手権(8月6日開幕、甲子園)南北海道代表の北照が28日、関西入りした。

新千歳空港では、夏休み最初の日曜とあり、保安検査などに時間がかかって、搭乗40分前を予定していた出発式が30分遅れるアクシデント。だが搭乗までの10分間で、あいさつ、花束贈呈、取材などを一気にこなし、出発に間に合わせた。

本番に向けた貴重なシミュレーションになった。甲子園経験者がいなかった昨夏は、左腕エース原田桂吾(国際武道大1年)が試合後「試合進行が早く頭を切り替えられなかった」と話すなど、聖地独特の雰囲気にのまれた。伊藤陸主将(3年)は「先輩の経験を僕らが生かさないと。せかされる中でも冷静に早く動くことは、ずっと意識してやってきた。今日はいい準備になった」と話した。

移動後は大阪・高槻市内のグラウンドで約2時間練習。最高気温33度の中、上林弘樹監督(40)は選手に「練習間のちょっとの距離でも、しっかり走るように。それが本番での早い動きにつながるし、暑い中での体力になる」。昨夏は試合中に主砲岡崎翔太左翼手(横浜商大1年)が熱中症で倒れた。入念な対策をして、雪辱1勝を目指す。【永野高輔】