星稜(石川)と智弁和歌山の両名誉監督が、ABCテレビの中継でゲスト解説を務め、試合後に報道各社の取材に応じた。

星稜の右腕奥川恭伸(3年)が14回、165球を投げて3安打23奪三振1失点の快投を見せ、6番福本陽生(3年)がサヨナラ3ランで幕を引く-。星稜の山下智茂氏(74)は死闘を演じた“孫弟子”たちを「こういう試合になるとは思わなかった。奥川は調子が悪かったから不安で不安で…。しかし、センバツの履正社戦にしろ、きょうにしろ名前のあるところにはキチッと投げる」とほめた。

特に奥川については「制球力がすごく良かった。失投は1、2球でしょ? 見ていて“こいつ、本当に人間なんかな?”と思いました」と驚きを隠せない。「(中継で)あんまりしゃべれませんでした。試合が早かったでしょ? こっちも“うわ~すごい!”の連続でね」と興奮気味だった。

一方、智弁和歌山の高嶋仁氏(73)は「奥川君は最高のピッチング。甘い球なかった。完璧。3安打じゃ勝てません」と脱帽した。ただ、攻撃については「(智弁和歌山は)いいピッチャーの打ち方を知りませんなあ。ストライクをとりに来る球を見逃してた。追い込まれて打てるわけないのにね。そこが足りませんでした」と不満もチラリと口を突いた。

同氏は甲子園で同校の試合を解説するのは初めて。同席した山下氏が「奥川は調子が悪い」と言っていたことに触れて「どこが調子悪いの? ほんまに山下さんの言うことは信じられん」と笑いを誘った。

また夏の甲子園初采配の教え子、中谷仁監督については「ようやってます。それなりのチームを作ってきた。後は経験です。今日みたいに“負けて、くそ~”と思うことを繰り返して、それが明日への糧になる。来年、再来年に生きてくるんじゃないですか」と期待をかけた。