<全国高校野球選手権:星稜4-1智弁和歌山>◇18日◇3回戦

令和最初の甲子園で新たな剛腕伝説が生まれた。星稜(石川)が智弁和歌山との優勝候補対決を延長14回タイブレークの末に制した。今秋のドラフト会議で1位指名が確実な奥川恭伸投手(3年)が14回を1失点(自責0)で完投。足をつりながらも154キロを連発して165球を投げ抜き、江川卓(作新学院)に並ぶ歴代2位の23三振を奪った。星稜は24年ぶりの8強進出。連投となる18日の準々決勝での起用も注目される。

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マウンドで完全無欠な投球を見せる奥川にも怖いものがある。テーマパークのジェットコースターやお化け屋敷だ。

甲子園滞在中も「USJに行きたいなあ」と笑うが絶叫系はゴメン。小4の大阪遠征時にUSJに立ち寄った際「ジュラシックパーク」に挑戦したが「死ぬほど怖かったです」と急速落下にもん絶。以来、絶叫系は苦手になった。

中学で東京ディズニーランドに行った時は3つのコースターに頑張って乗ったが「暗い中をクネクネしているのが怖い」と苦笑い。石川大会で158キロの球場表示を出し、甲子園でも154キロを連発する速球派がジェットコースターに弱いとは…お化け屋敷も「ゾワ~っとなる」から嫌だという。強気な投球とは正反対の姿が魅力でもある。【柏原誠】